前回「使えるゴール作りには合宿がうってつけ」とお伝えしましたが、読者の方から「限られた時間でどうすればゴールを作れるか?」「合宿の具体的な進め方を知りたい」等フィードバックがありましたので、今回は合宿議論を成功させるコツをまとめます。
1.非日常空間を作ること
プロジェクトのコンセプト作りなど深い話をするには、議論の時間や周囲の環境が普段と同じでは、満足のいく結果にはなりません。ですから、合宿のための非日常空間を作りましょう。
具体的には、
- 物理的に日常業務から隔離すること
- 合宿に参加しない社員からの連絡など、日常業務のコミュニケーションを遮断できること
を満たした空間を作りましょう。そうすれば、気が散ることなく、合宿のお題に集中して脳みそを長時間フル回転させることができます。普段なら時間の取れない多忙な方でも、合宿の都合さえつけば、じっくり議論できます。
2.参加者には宿題を出すこと
合宿を深い議論の場にするために、参加者には事前に宿題を出しましょう。参加者同士が同じテーマについて考えてから合宿に臨むことで、すぐに深い議論を始めることができます。
宿題の出し方は「チャレンジしたい施策のタネを10個考えてきてください」「今のビジネスの問題点について、模造紙『1枚』にまとめてきてください」など、他の参加者の頭に入りやすい形にするのがコツです。
3.立場の違いを超えて議論すること
業務上のミッションが異なる者同士が合宿で議論をすると、「生産性向上」「顧客満足度向上」「事業リスクの回避」など一見親和性のないゴールが並んでしまうことも。経営者から「この3つをどうやって同時に実現するのか」と問いかけられたら、答えに詰まりませんか?
なので合宿では「生産性向上とリスク回避を同時に実現できるか?」「生産性と顧客満足度のどちらが企業変革には重要か?」など立場の違いを超えて議論しましょう(時に自部門のミッションを短期的に損なうことになったとしても)。
合宿の最後に振り返りを行い「何か大きなことを成し遂げるためには違う部門の人をこうやって集めることが大事だと分かった」などの感想が出れば、合宿は成功です。
4.事前に、経営者の想いを確認すること
経営者の想いとプロジェクトの想いが大きくかい離しないよう、事前に経営者へ直接ヒアリングしましょう。ヒアリングのポイントは「企業戦略や経営計画における業務改善の位置づけ」「業務改善を進める上での制約条件」などです。
5.ファシリテーターと板書担当者をアサインすること
合宿という限られた時間で立場の違う参加者を同じゴールへ導くためには、世話役が必要です。中でも、どの立場にも偏らずに議論を盛り上げるファシリテーターと、議論の過程をその場で参加者が見られるように板書し続ける担当者は必須です。
最後におまけとして、弊社が過去にお客様と実施した合宿のタイムテーブル(ほぼ実物)をお見せします。また、合宿の中身や効果についてもっと知りたい方は、
オムロン様のプロジェクト事例も併せてご参照ください。
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