1. まずは受け止めて感謝する
誰かが発言すると、それに対して「でも・・・」と否定から入る人がいます。これはNGです。出鼻をくじかれた参加者がそれ以上発言しなくなってしまうと、活発な議論が生まれようがないからです。
「ん? どうかな?」とひっかかっても、まずはその発言を否定せずに、フラットな気持ちで、そのまま受け止めることが大事です。いわゆる「傾聴」です。具体的には、
- 発言に興味を示す
- うなずく
- 発言に感謝する
- 発言を復唱する
の順でアクションします。これにより、発言者に「発言してよかった」と感じてもらいましょう。
もちろん、大げさにやる必要はありません。発言中は相手の眼を見て、合間を見て軽くうなずき、発言後に「なるほど、ありがとうございます。今仰ったのは、XXということですね」と返す。復唱は多少言葉を変えたほうが効果的ですが(そのほうが「あなたの発言をちゃんと理解できてますよ」という意思表示になるので)、難しければまずはオウム返しから始めてみましょう。参加者がクールな発言をした時には「その視点はなかった」などきちんと称賛することも大切です。
2. 発言者の真意を確認する
もし参加者の発言にひっかかったら、受け止めた後、発言の真意を確認しましょう。人の思考は千差万別。なぜその発言に行き着いたのか、その真意を確認しないと、本当にその人が言いたいことは汲み取れない、と思ったほうがいいです。
発言の真意を確認する方法は、大きく3つあります。
- 「なぜそう思われますか?」
- 「もうちょっと具体的におっしゃっていただけますか?」
- 「他にはありませんか?」
発言者への丁寧な問いかけを通じて、あなたはもちろん、発言者自身の思考も深まっていきます。また、あなたがひっかかったならば、他にも同じように感じた参加者がいるはずです。その人たちの「?」も氷解し、会議全体の品質が高まっていきます。
それでも参加者の発言にひっかかった場合は、「もしかしたら、XXということも考えられますが、どう思われますか」などと別の視点を付与してみましょう。そこから新たな議論に発展するケースもあります。難しければ、次にお伝えする「水を向ける」方法もあります。