コンサルタントの秘伝帖 「すぐできる、ずっと効く」 特別編
「会議のプロがガチで考えた『リモート会議のうまいやり方』」

コンサルタントの秘伝帖 
「すぐできる、ずっと効く」
特別編

「会議のプロがガチで考えた
『リモート会議のうまいやり方』」
 
 
 
新型ウィルスの影響でリモートワークを始めた方、多いのではないでしょうか。ケンブリッジメンバーも原則リモートワークとなりました。
そんな中、最近よくいただくご相談が「どうすればリモート会議をスムーズに進められるか」です。
 
ケンブリッジは会議のプロです。会議をゴールに導くために、会議の空気感や対面コミュニケーションを非常に重視するので、リモート会議を始めた当初「対面の会議と同じ結果を出せるのか」とと危ぶみました。しかし皆で知恵を出し合ってリモート会議を続けているうちに「あ、これならできるかも」という状態になってきました。皆様のリモート会議に少しでもお役に立てば、という想いから、今回はケンブリッジが考える「リモート会議のうまいやり方」をTips形式でお伝えします。
 

1. 会議の準備:参加者全員

 
Tips:
(1)5分前には参加して、アプリの接続を確認する(映像、音)
(2)マイクとスピーカーは、PC付属のものではなくイヤフォンタイプを使う
(3)必要な参加者が揃っているか、ファシリテーター(ホスト)は誰かを確認する
(4)ゴールやアジェンダをあらかじめ共有する(画面共有で見せる)
(5)通信が切れてしまった時の対応方法を決めておく

解説:
リモート会議に慣れないうちは、見えない、聞こえない、話が届かない、といったトラブルが必ず生じます。会議前にそうしたトラブルをきちんと回避しておきましょう。
 
リモート会議の会話には、マイク付きイヤフォンの使用をお勧めします。イヤフォンであれば、会議の内容が周囲に漏れる心配はありません。また、イヤフォンについているマイクなら、口元に近づければ自分の声「だけ」を届けやすくなります。PC付属のマイクだと周辺の音も拾ってしまい会議の邪魔となるので、あまり使用をお勧めしません。
 
通常の会議だとパッと見ればわかる参加者の顔ぶれや人数も、リモート会議ではすぐにはわかりづらいものです。会議が始まる前に、会議に必要な参加者が揃っているか、確認しましょう。また、そうした確認を行い、かつ、会議を円滑に進めるためのファシリテーター(ホスト)も決めておきましょう。
 
リモート会議は、いろんな要因で、通常の会議よりも意思決定に時間がかかることがあります。少しでも時間を短縮できるよう、会議のゴールやアジェンダなどあらかじめ決まっているものは会議前に参加者へシェアできるようにしましょう。
 
十分に準備をしても、通信環境が悪いなどの理由でうまくリモート会議に参加できないことがあります。そういう場合の対処方法を決めておきましょう(参加者の誰かに電話をつなぐ、誰かが社内のチャットツールで議論の経過を適宜アップデートする、など)
 
 
2. 会議中:参加者
   
Tips:
(1)いきなり中身をしゃべり始めない。名乗るかポストイットで意思表示を。
(2)しゃべり終わる際には「以上です」をつける。
(3)聞こえなかったときは遠慮なく聞く。
(4)ビデオはONにし、相槌や首振りは積極的に大きなリアクションで。
(5)リアル参加者のヒソヒソ話は禁止。
(6)話さない人はマイクをミュートにする。
 
解説:
リモート会議では「会議の空気感」をなかなかうまく捉えられません。したがって、「話したい」「聞こえない」「賛成する/反対する」などの意思表示は強めに行うべきです。意思表示をタイミングよく行うためにも、参加者は常にビデオをONにすることが極めて重要です。ケンブリッジでは、ポストイットをあらかじめ準備し、他の人がしゃべっている間にササッと意思表示をするメンバーが多いです。
 
発言がかぶるのも、リモート会議ではよくあること。「XXですが、しゃべっていいですか?」と一言入れてからしゃべり始めれば、例え発言がかぶっても、話そうとしたことを繰り返さずに済みます。ここでもポストイットが有効です。
 
また、リモート会議では「今、誰が話してるんだっけ?」「誰の話を聞けばいいの?」と、議論が迷子になりがちです。特に、複数のメンバーが会議室から参加し、少数のメンバーがそれぞれリモートで参加する、といったケースでは、会議室の中の参加者同士で議論が始まってしまい、リモートのメンバーが取り残される、なんてこともしばしば。
ですから、会議の参加者はみな「個別にリモート会議に参加するんだ」という意識で会議に臨むことが極めて重要です。ケンブリッジでリモート会議をする際は、同じ場所に社員が集まっていても、みな個別にリモート会議に参加するようにしています。また、議論が迷子になるもう一つの要因が、余計なノイズに気を取られることです。話さない人はマイクをミュートにしておきましょう。
 
 
 
口をはさむことなく意思表示するには、ポストイットの活用をお勧めします。
 
 
3. 会議中:ファシリテーター(ホスト)
 
Tips:
(1)「ここまで大丈夫ですか?」と定期的に確認する
(2)問いかけるときは名指しで。
(3)どうでもいいところで待ちすぎない
(4)回答はいつもより長めに待つ
(5)議論の経過を可視化する
(6)議事録を画面共有で取りながら議論する。メモ帳でOK。
 
解説:
ファシリテーターは、とにかく議論が迷子にならないように、細心の注意を払いましょう。
参加者の理解は十分か、今は誰が話す時間か、を確認しながら、参加者をリードしていきましょう。
議論の可視化も、通常の会議より強めに行うとよいでしょう。何が決まったのか、どこまで議論したのか、誰がどんな発言をしたのか、を参加者が適宜確認できるように気を配りましょう。
 
 
 
以上、ケンブリッジのリモート会議のTipsをお伝えしました。
早く事態が鎮静化してくれれば、と思う一方、リモート会議をうまくできれば、リアル会議しかできなかった頃に比べると仕事の効率はグッと上がるはずです(会議室を予約する必要すらないわけですから)。リモート会議をまだやったことのない方は、この機会にぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
 
 
 
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