今回から第8回までは、「会議」にすぐ効くノウハウです。
ケンブリッジでは、会議を、「物事を決める」ための最小単位と捉えています。関係者が集まり、会議で決めるべきことを決め、それを積み重ねていくことで、業務やプロジェクトがどんどん前に進んでいくなら、関係者にとって分かりやすいし、納得感が高まると思いませんか?
「決めるべきこと」をうまく決め切るには高度な技術が必要ですが、まずは「決まったこと、やるべきことを確認する」ことから始めましょう。
1. 「決まったはず」「お願いしたつもり」は防げる
会議で決まったこと、やるべきこと。
「そんなの、参加者にとってみれば自明のことでは」と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、こんなことはありませんか?
A「Bさん、XXの調査結果はいかがですか?」
B「あれ、そんなの頼まれた覚えないけど」
A「前回の会議で、お願いします、とお伝えしました」
B「え・・・そうだっけ」。
他にも、
A「では前回の会議で決定したXXについて、今回は具体的な進め方を議論したいと思います」
B「ちょっと待ってください。XXにするなんて誰が決めたんですか。私は反対です」
A「(だったら前回、ちゃんと表明してくれればいいのに・・・)」
など、参加者同士で認識がずれる事例は、枚挙に暇がありません。
では、どうすればいいか。非常に簡単です。
会議の最後に必ず「決まったこととやるべきことの確認」という議題を差し込めばよいのです。2時間の会議なら10分程度です。これを差し込むだけで、上記のようなすれ違いを防ぐことができますし、効率的で納得感のある会議を繰り返していくことができます。
2. 「決まったこと・やるべきこと」を確認するにはコツがある
あなたが会議のイチ参加者の場合、会議の冒頭にいきなり「最後に決まったこと・やるべきことを確認する時間を設けましょう」と切り出すのは、なかなか勇気がいる行動かもしれません。そんなときは、会議の間、手元にそれらを書き貯め、最後に「念のため確認したいのですが」と問いかけてはいかがでしょうか。何度か会議で繰り返し、その効果が参加者に浸透したら、定番議題にしましょう。