2. 終了条件の立て方によって参加者の発言が変わる
もう少し、終了条件の書きっぷりについて、コツをお伝えします。以下の3つの終了条件を見比べてください。
- とにかく参加者が考える課題が全部出切った状態。大小は問わない。
- 部署内で解決すべきと考える課題が全部出切った状態。
- 部署内で解決すべきと考える課題が出切り、さらにその中から最重要なもの3つが選ばれた状態。
どの終了条件でも、会議が成立することがお分かりでしょうか。一方で、どの終了条件を設定するかによって、参加者の発言の中身は変わりそうだ、と思いませんか?
では、どのように終了条件を設定するべきなのでしょうか。それは、その会議を終えた後、参加者に何をしてほしいのか、次の会議は何から始めるべきなのか、に依存します。例えば、いくつもの部署と個別に会議をして課題を集め、最後に全員でその中から取り組むべき重要課題を選んでいく、という進め方で複数の会議を設定しているなら、各部署との会議は「とにかく参加者が考える課題が全部出切った状態」を目指せばよいのかもしれません。部署横断の課題が多そうな場合は、こういうやり方が有効になります。最後の会議で重要課題を決定する際に「すべての部署が共通して上げた課題はこれです」と説明できれば、「よし、それをやろう」となりそうですよね。
終了条件は、誰もが「そうだよね」と納得できる言葉で、かつ、その会議だけでなく、先々を見越して設定しなければなりません。終了条件が不明確でふんわりしていると、参加者は何をどのくらい議論すればよいのか分からなくなるため、議論は必ず迷走します。それに「この会議ではこれを決めて、次の会議はこれを決めます。最終的にはこういう状態にみんなでなりたいです」と宣言すれば、参加者も、よりひとつひとつの会議の方向性にあった意見を述べてくれます。また、参加者が脱線(決めたいことと全く異なることを話す)やフライング(先々の会議で述べるべき意見を述べてしまう)をしても、その場で軌道修正できます。
決して、終了条件を決めないまま、会議を始めないようにしてください。
すぐできる、ずっと効く。今回はここまで。
このページの情報の改変・転載はお断りします。
ただしお客様社内での転送・情報共有は積極的にお願いします。
改革にはたくさんの同志が必要と考えているからです。
ケンブリッジのノウハウで世の中にたくさんの成功プロジェクトが生まれることを願います。
Copyright © Cambridge Technology Partners Limited,All Rights Reserved. Proprietary and Confidential.