プロジェクトは、進むたびに関係者が増えていきます。後から参加してくる人たちは、これまでの決定事項と経緯を知らないわけですから、必ず「そもそもこのプロジェクトは何のためにやるのか?」「私たちの業務は楽になるのか?」といった素朴な疑問を投げかけます。これに簡潔かつストレートに答えないと、抵抗の芽が生まれます。そのためにも、決定事項と経緯をきちんと資料に残しておくことです。
これは骨が折れる作業です。もしチーム内で「なぜそうまでして資料を残すのか。プロジェクトの本質ではないことに労力を割きたくない」と言われたら、以下のように答えましょう。
(1) 伝聞によるニュアンスの変化を防ぐためである
資料がなく毎回口頭で説明していると、伝え手によってニュアンスが変わってしまったり、受け取る側も自分なりの解釈をしてしまったりします。間違った情報で誰かが誤解してしまうと、そこから抵抗が生まれます。抵抗に対応する労力は、資料作りの比ではないでしょう。関係者全員が情報を正しく認識するためにも、資料化は必要です。
(2) 対面で説明できない人もケアできるためである
直接説明できない場所にいる人にも、資料があれば、いったん目を通してもらい、わからないところをリモートでフォローすることができます。こうしたケースでは、資料が独り歩きしてもよいように作っておく必要があります。作り方のコツは、まず、誤解なく、正しく伝わるようにすること。例えば、決まったことや決まっていないことがパッと見てわかるようにしましょう。そして、同じような資料を複数作らないこと。時折、報告相手に忖度するあまり似たような資料が複数できるケースを目にしますが、これは混乱のもとです。最新版をひとつだけ管理するようにしましょう。